4月14日(金)に発売される『スノーハザード』のパッケージにもなっている「パオジアンex」が現在注目を集めている。
「パオジアンex」には大量のエネルギーを消費して大ダメージを与える技と、エネルギーを多く手札に集める特性を持っており、このカード1枚で役割が完結しており、非常に優秀なカードとして評価されている。
今回は「パオジアンex」について考察し、相性の良いカードを紹介していくことにする。
パオジアンex
ヘイルブレード
「パオジアンex」の攻撃技であり、水エネルギーを消費した分だけ火力が上がるエネルギー消耗型の攻撃である。
基礎ダメージが無いもののエネルギー1枚につき60ダメージと火力が非常に高く、5枚消費で300ダメージとなりポケモンVMAXをワンパン圏内へ持って行くことが出来る。
火力を上げる分だけ消費枚数は多くなり、このポケモンをメインアタッカーとして使う以上、水エネルギーの枯渇は避けられないので、常に水エネルギーをかき集められるようなデッキ構築は求められるだろう。
自身のエネルギーを消費して火力を上げる技は過去にも多くのポケモンに実装されていたが、「ヘイルブレード」は自分の場のポケモンの水エネルギーとなるため、ベンチのポケモンの水エネルギーを消費することも可能なのが特徴的だ。
そのため、気絶しそうなポケモンの水エネルギーを消費して、倒された時のエネルギーロスを抑えることが出来る点は魅力だろう。
わななくれいき
「わななくれいき」はバトル場にいる時に使える特性で、デッキから基本水エネルギーを2枚サーチできる。
ノーコストで使えるので、手札アドバンテージを簡単に稼ぐことが出来る上にデッキ圧縮にもつながる。
勿論、サーチしたエネルギーは「パオジアンex」等に付けても、他のカードのコストにするのも使い方は自由だ。
自身につけるわけではないので、直接的なエネルギー加速手段にはならないが、この後紹介するカードと組み合わせることで使い道はかなり豊富だ。
「ザシアンV」の「けんのほうこう」とは異なり、使っても番が終わらない点も評価でき、「パオジアンex」が2体用意できるなら、上手く交代して「わななくれいき」を2回使っていくことも可能だ。
エネルギー加速カード
「ヘイルブレード」で攻めていくには大量のエネルギーと、それを加速させる手段が必要となる。
ここからは「パオジアンex」へのエネルギー加速手段となるカードを挙げていく。
セグレイブ
「セグレイブ」は「パオジアンex」と同じく『スノーハザード』に収録される2進化のポケモンである。
魅力は何といっても特性「きょくていおん」で、自分の番に何回でも基本水エネルギーを手札から付けることが可能になる。
「パオジアンex」自身にはエネルギー加速手段がないため、基本的に「セグレイブ」の特性に頼ってエネルギーを溜めるのが良いだろう。
というより、これに頼るほかなく、同じパックに収録されている以上、一緒に使ってくださいと言わんばかりである。
水エネルギーを手札から好きなだけ付ける効果を持つポケモンは他に「モスノウ」が存在し、あちらは1進化ポケモンのため「セグレイブ」より立てやすい利点があったが、今年の1月よりレギュレーションが変わり、「モスノウ」はスタンダードレギュレーションで使用できなくなってしまった。
また、「セグレイブ」の「きょくていおん」でエネルギーを付ける先は、バトル場、ベンチのポケモンを問わないので扱いやすさに関しては「セグレイブ」の方が勝る。
攻撃技の「バスターテール」は必要エネルギーがやや重いが、特性の「きょくていおん」があるので大きな問題はない。
あまり攻撃する機会はないかもしれないが、ポケモンexの攻撃を通さない「ミミッキュ」などが登場したときのサブアタッカーとしても利用可能だ。
オリジンパルキアVSTAR
最近はあまり見なくなったが、かつて環境の最高峰まで上り詰めた水ポケモン最強クラスのアタッカー。
また、アタッカーだけでなくエネルギーの供給手段も備えている文句なしの優秀なポケモンである。
そのエネルギー供給手段はVSTARパワーであるため一度しか利用できないが、トラッシュから水エネルギーを持ってこれるのは魅力で、「パオジアンex」の「ヘイルブレード」で消費したエネルギーを再利用できる。
VSTARパワー使用後は単純にアタッカーとしても使用でき、水エネルギー2枚という少なさで高火力の「あくうのうねり」を使えるので腐ることが無い。
エネルギーサルベージカード
水エネルギーを手札に集める手段は「わななくれいき」でどうにかなるが、ずっと使い続けるとデッキの水エネルギーが枯渇するため、使用したエネルギーを再利用する別手段を考えておきたい。
ここからは、トラッシュのエネルギーをサルベージするカードを紹介する。
スーパーエネルギー回収
トラッシュの基本エネルギーを最大4枚まで回収できる最強のサルベージカード。
4枚回収できるということは、「セグレイブ」を立てていれば240ダメージ打点を確保したことになる。
HPが200以上のポケモンを相手にする場合は、「ヘイルブレード」で水エネルギーを4枚以上消費することは普通なので、バトルの最序盤にこのカードが来ない限り然程腐ることはないだろう。
ただし、発動コストとして手札を2枚消費するのがやや重い。
どうしてもコストが重く感じてしまう場合は「エネルギー回収」を選択するのもありで、迷った場合は両方採用しても問題ない。
すごいつりざお
コスト無しでポケモンと基本エネルギーを合計3枚まで回収できるカードだ。
こちらも「パオジアンex」と同じパックに収録されるカードになる。
エネルギー回収とは違い、ポケモンを選択できるので自由度があり、エネルギーのみの選択でもノーコストで3枚回収できるのは大きい。
ただし、戻る先は手札ではなくデッキである点には注意しよう。
とはいっても、水エネルギーをデッキに戻した場合は「わななくれいき」で戻した水エネルギーを即座にサーチできるので実質手札に回収しているようなものになる。
スケーターズパーク
カードによるポケモンいれかえ手段がない場合は、逃げてポケモンを入れ替えるしか術がないが、「パオジアンex」は逃げるために必要なエネルギー2個と少し重い。
ただでさえ「ヘイルブレード」で多くのエネルギーを消費してしまうので、なるべく無駄は少なくしたい。
そこ役立つのが「スケーターズパーク」で、このカードが存在すれば逃げるために消費するはずのエネルギーを手札に戻すことが出来る。
これにより、手札に戻った水エネルギーを「セグレイブ」で再度場のポケモンに付ければ、実質ノーコストで逃げることが可能だ。
勿論、エネルギーを付けるポケモンは逃げたポケモン以外でもいいので、エネルギーを別のポケモンに付け変えるという目的でも利用できる。
クララ
「すごいつりざお」と同様にトラッシュからポケモンと基本エネルギーをサルベージできるカード。
こちらはサポートカードなのでサポート権を消費することになるが、「すごいつりざお」とは違いデッキに戻さず、直接手札に加えることが可能だ。
コストもないので、手札アドバンテージも大きく稼ぐことができ、非常に優秀なカードだ。
サーチカード
カイ
水デッキなら言わずもがな入れたい優秀サーチサポートカード。
グッズの他に水ポケモンも持ってこれるので、序盤のベンチを揃えるのに一役買ってくれる。
「セビエ」がベンチにいるのであれば、「セグレイブ」と「ふしぎなアメ」をサーチして即座に「セグレイブ」を立てることも可能だ。
サブアタッカー
「パオジアンex」で十分なメインアタッカーとはなるが、ワンパターンな戦法では最悪対策される可能性があるので、「パオジアンex」では歯がたたない時のようにサブアタッカーのポケモンは用意したほうが良いだろう。
かがやくゲッコウガ
特性「かくしふだ」が非常に優秀で、序盤の最強のドローソース要因となってくれる。
コストとして必要な基本エネルギーも「パオジアンex」の「わななくれいき」で確保できるので非常に相性が良い。
攻撃技の「げっこうしゅりけん」も扱いやすく、相手のベンチの小型のポケモンに奇襲をかけることが出来る。
ルールにより1枚しか入れられず、サイド落ちが怖いので保険として「ヒスイのヘビーボール」もセットで採用するのも良いだろう。
アローラロコンVSTAR
「パオジアンex」との直接的な相性の良さは無いが、ミラー戦となった場合で有効なカードとなる。
「アローラロコンVSTAR」の「スノーミラージュ」は、次の番に特性を持つポケモンからの技を受けなくなるので、「パオジアンex」をはじめ、「セグレイブ」「オリジンパルキアVSTAR」「キュレムVMAX」から身を守ることが可能だ。
このように、「パオジアンex」と一緒に採用したいポケモンには特性を持つポケモンが非常に多いので、「アローラロコンVSTAR」が面白いように刺さることもあるかもしれない。
カイオーガ
「ダイナミックウェーブ」は相手1体に180ダメージを与え、そこそこの火力を持っている。
必要エネルギーが非常に重いが、「セグレイブ」でエネルギーを加速させれば然程問題はない。
また、「ダイナミックウェーブ」は使用後に手札に水エネルギーが戻ってくるため、簡単に再利用することが可能だ。
エネルギーも「カイオーガ」から離れるため、次のターンで「カイオーガ」が倒されたとしてもエネルギーロスを少なくできるのも魅力である。
他の利点として、「ミミッキュ」や先程の「アローラロコンVSTAR」を出されて、「パオジアンex」ではどうしようもない場合のサブアタッカーとしても活躍する。
ただし、「アローラロコンVSTAR」が相手の場合、「ダイナミックウェーブ」では一撃で倒せず、逆に相手の「スノーミラージュ」でこちらが一撃で倒されてしまうので、無暗に戦いを挑むのは避けたほうが良いだろう。
キュレムVMAX
「パオジアンex」同様、水エネルギーを消費して火力を上げる攻撃技「ダイフロスト」を持つ。
「ヘイルブレード」とは異なり、基礎打点として120ダメージがあるため、エネルギーを無理して消費しなくても最低火力は保証される点はありがたい。
また、この基礎打点のおかげで「パオジアンex」よりも基本的に火力が出やすいという強みを持っている。
欠点としては、トラッシュするエネルギーは自身についているエネルギーしか選べない点や、進化系であるため準備にやや時間がかかる点など、使いづらい部分もいくつかは存在する。
キュレム
特性を持たず、ポケモンVでもポケモンexでもないため、先程のカイオーガと同様に「ミミッキュ」や「アローラロコンVSTAR」に対抗できる。
水エネルギーを消費して火力を上げることが出来、4枚消費できれば「アローラロコンVSTAR」も一撃で倒せる点が強みだ。
難点は技に必要なエネルギーとして鋼エネルギーが必要で、これを起因事故になりかねない。
そのため、全てのタイプのエネルギーになれる「ルミナスエネルギー」と併用するのが良く、技に必要な鋼エネルギーとなったり、火力を上げるために水エネルギーとなって打点上げの材料にもなるので一石二鳥な面を持てる。
まとめ
「パオジアンex」は水エネルギーを消費して超火力を発揮できるメインアタッカーとして優秀なポケモンであり、必要な水エネルギーをノーコストで2枚サーチできるという優れた特性も持っている非常に評価の高いカードとなっている。
同じパックに収録される「セグレイブ」と併用して、高火力且つ高速で攻撃できるデッキを組んでみたいところだ。
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